安土城考古博物館 新春テーマ展示
県立安土城考古博物館(安土町下豊浦)のテーマ展示「神々の像をまつる」が、きょう6日から始まる。3月29日までの会期中に、展示替えもある。
もともと偶像崇拝の伝統はなかった日本で、神像が造られ、まつられるようになったことは、宗教史・文化史・美術史上の注目すべきこと。特に近江地域は、古代・中世に造立された神像の宝庫とされている。
今回のテーマ展示では、そんな日頃見ることの少ない神像彫刻の隠れた銘品をまとめて公開し、仏像とは違った魅力を持つ神像への理解と、日本文化の奥深さを知ってもらう。
展示品のうち、大宝神社神像群(栗東市)は、いずれも朝廷貴族の男性正装である束帯姿の神像で、平安後期から鎌倉前期にかけての典型的作風。
また、玉龍寺女神坐像(奈良県川上村)は、身につけた衣を頭部にかけ、袖(そで)の中に入れた左手で鼻から下を隠していて、全国的にも他に類を見ない。
会期中の1月18日午後1時半からは、博物館講座「日本の神―神像彫刻の成立と展開―」も開く。定員は、当日先着140人。参加無料。
テーマ展示に関する問い合わせは、県立安土城考古博物館(TEL0748―46―2424)まで。