近江八幡市地域おこし協力隊
滋賀報知新聞
=近江八幡市・的場 保典さん(34)=
《特集》
地方の人口減少や高齢化が急進する地域や旧市街地に住み込み、住民ともに活性化に取り組む「地域おこし協力隊」が、東近江地域でも七人(東近江三人、近江八幡市一人、日野町一人、竜王町二人)が活動している。
協力隊は、二〇〇九年に総務省が制度化し、全国各市町が地域外から隊員を募集し、最長三年を期限に委嘱している。
東近江二市二町には、どんな協力隊員が活動しているのか紹介します。
記事は、全て本人が執筆したもので、協力隊になった動機、地域での活動内容、地域活性化への思いなどが綴られています。
今回、近江八幡市地域おこし協力隊に応募したきっかけは、“JOIN ニッポン移住・交流ナビ“というサイトを見たのがきっかけでした。
結婚当初から夫婦ともに子どもを田舎で育てたいという思いがあり、長男が小学生になる前に移住したいと話していました。田舎への移住目的でちょくちょくサイトを見ていたのですが、その中の地域おこし協力隊を募集するページで近江八幡市の募集に出会いました。
今回の募集は、「近江八幡市旧市街地の町家を活性化する事業を中心にまちづくり事業の担当者」ということで、建築を目指す前から古い建物が好きで、建築の仕事に携わってからは、それまで以上に興味を持ち、古民家再生の仕事をしたくて「古民家鑑定士」の資格を取得した私にはとても興味深く、魅力のある募集でした。
田舎(近江八幡を田舎というのは失礼かもしれませんが…)で暮らしたい思いが募る中、町家の活性化という古い建物に関われる仕事があり、今しかないという思いで応募させていただき、採用していただくこととなりました。
実際に近江八幡市に来て自然の豊かさとその風景に毎日刺激されています。
お恥ずかしい話、稲穂が垂れる光景は、写真などでは見たことがありますが、実際に稲が成長していく過程を見たことがなく、この歳になって新しい発見がいっぱいで、とても勉強させていただいています。
地元の人たちには当たり前に見えている近江八幡の風景は、私や家族にとってとても新鮮で、四季の移り変わりが自然の風景で感じられていることがとても幸せです。
これからの活動として、これから増えていくであろう空き家の問題の解消に向けて「おうみはちまん町家情報バンク」事務局として登録物件の見学会の開催や、一緒に仕事をさせていただいているまちづくり会社「まっせ」を活動拠点に、町家を利用した古民家に関した勉強会などのイベントを定期的に取り組み、「近江八幡の町家で何かやっている」ということを発信(よろしければこちらhttps://www.facebook.com/oumihachimanmachiyaをご覧いただき“いいね!”していただければ幸いです。)し続けていきたいと思います。と同時に、地域の皆様にも空き家に関する問題や課題の認識をさらに深めていただき、町家(空き家)を活用した地域活性化に努めていきたいと考えています。