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農商工連携事業 ヘチマ枕

ヘチマで農業活性化 乾燥チップを枕に活用

(中日新聞)
近江八幡市安土町で、荒れた田畑で植えたヘチマを乾燥させ、チップにしてクッション材にした枕の商品化が進められている。素材は化学繊維などの代わりで、自然に優しいことに着目。ヘチマは産地にちなみ「信長へちま」と名付けた。国の戸別所得補償制度の補助金に頼らなくても農家が自立できる方法を探る。

同市安土町中心部の田園。雑草に覆われた休耕田にネットと竹棒で組んだヘチマ棚がある。青々としたつるが覆い尽くし、50センチほどはある実が鈴なりにぶら下がっている。
ヘチマ畑は、町内の寝具製造販売会社「ワタセ」と農家、安土町商工会、県商工会連合会などが連携を組み、新特産品を開発する狙いで昨年から植え付けしている。昨年は10アールで育て、今年は20アールに拡大。3年後には1000アールに広げる考えだ。

同市安土町の耕地11万アールのうち3分の2ほどが水稲面積。残りは小麦や大豆などを育てている。小麦や大豆はコメの10分の1ほどの値にしかならず、国の戸別所得補償制度に基づく補助金がなければ、赤字経営を迫られる農家が多い。
労働に見合う利益が出ず担い手不足もあって、放置される畑が増えている。これに危惧したワタセの辻貴史社長(61)は、付加価値の高い農作物を生産することが解決策と考え、農家や商工団体などに特産品開発を提案した。
戦国武将織田信長が安土城を構えた同市安土町には、織田家の家紋がヘチマを輪切りにしたデザインであるという伝承もある。「信長へちま」を使えば、アピールできると期待を寄せる。

ヘチマは腐らせて秋に収穫した後、繊維だけ残るように洗い、2センチ角ほどのチップに裁断。1つの枕につき、実10個分のチップを入れる。重さはウレタンやポリエステルなどのクッション材の7分の1。スポンジ状の繊維は通気性があり、人の肌にも優しい。
開発に加わる神戸市立工業高専の尾崎純一准教授(44)=機械工学=は「ヘチマは植物では珍しい3次元の繊維を持つ。強度があり型くずれしにくく、枕に適した素材」と太鼓判を押す。
生産する農家は2年間で3人。「来年は自分も」と手を上げる人も出てきた。経済産業省などが支援する農商工連携事業に9月末に選ばれ、研究開発費に国の助成を受けられることが決まった。

辻社長は枕の希望小売値を1万5000円ほどにすれば、農家が自立できる利益が出るとみており「1000アールの畑なら、2万5000個の枕を生産できる。ヒット商品なら、高くても10万~20万個の枕が売れる時代。売り切るのは決して不可能ではない」と意気込んでいる。

農商工連携事業 ヘチマ枕_e0093407_045830.jpg

ヘチマ枕を手に、優れた性能を語る辻社長=近江八幡市安土町のヘチマ畑で
by azch | 2011-10-17 23:56 | 安土町商工会
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信長の安土城跡を始め貴重で豊富な歴史文化・自然環境を活かした「安土まちづくり」情報を発信


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