「西の湖すてーしょん」オープン
滋賀報知新聞
=「西の湖すてーしょん」オープン=
「西の湖すてーしょん」のオープンを記念して催されている「宮谷孝子布絵展」
西の湖畔沿いのやすらぎホール(近江八幡市下豊浦)がリニューアルされ、「西の湖すてーしょん」として先月二十九日オープンした。
やすらぎホールは、旧安土町時代に建てられ、町民が交流を深め合う憩いの場として活用されて来たが、近江八幡市に合併後は、利用者数が減少。市の行財政改革の見直し対象となり、閉鎖が検討された。
26日まで「宮谷孝子布絵展」開催
ホールからの西の湖の眺望が素晴らしく、運営方法を再考すれば、まだまだ利用価値があるとして昨年四月、安土町商工会、安土学区まちづくり協議会、安土町老人クラブ連合会、旧安土町観光協会、下豊浦地区の五団体が施設存続のための「NPO法人ねっとわーく西の湖」を設立。市の支援を受けて百畳敷きの和室大部屋をカーペット敷きの洋間に改装し、ステージを取り除いて調理室を設けるなど大規模改修工事を行い、多目的施設として再出発した。
同NPO法人が運営管理を担い、イベントや展覧会などの貸し館を中心に活用していくほか、将来的には西の湖の和船遊覧などの観光振興にも取り組んでいく。
一日からオープニング記念として「宮谷孝子布絵展」が開かれている。
宮谷さんは、甲賀市甲南町在住。二十四年前から身の回りの端ぎれを縫い合わせ、緻密な刺繍で日常の暮らしぶりや風景を画いた布絵づくりに取り組んでいる。
中でも、昔の生活のようすを描いた画家・原田泰治さんの原画をもとにした作品は、布絵のやさしさと温かさ、昭和の時代風俗が折り重なり、人々の郷愁を呼び覚ましている。
また、使い古された布が約一メートル平方のキャンパスに図画の一部として縫い重ねられ、豊かな色合いの刺繍が彩りを添え、昔なつかしいの情景を蘇らせている。展示作品は四十点。
展示は二十六日まで。入場無料。会場には西の湖の眺望が楽しめるカフェコーナー(一杯百円)もある。開館時間は午前九時から午後四時半まで。毎週水曜日と十七日は休館。
西の湖すてーしょん:地域活性へ再スタート 町家風に外観一新
毎日新聞
琵琶湖最大の内湖「西の湖」のほとりにある「西の湖すてーしょん(近江八幡市安土やすらぎホール)」(同市安土町下豊浦)が29日、地域の魅力を広く発信する拠点としてリニューアルオープンする。味気なかった外観は町家風の落ち着いた雰囲気に一新され、広々した窓から西の湖を望むこともできる。市から施設の運用を委ねられているNPO法人「ねっとわーく西の湖」は今後、施設を地域活性化の中心として活用するため、女性や若者が集まるようなアイデアを募集する。
施設は1986年、旧安土町が地域の観光拠点として建設。ただ、地域の高齢者らが利用することが多かったことから、町と合併(2010年)した近江八幡市は2012年、維持管理費がかかることなどを理由に、取り壊しも検討した。
一方、地元住民からは存続を求める声が上がり、昨年4月には、安土町商工会や安土学区まちづくり協議会など5団体が、施設運営を担うNPOを設立。市側から施設の無償貸与が受けられることが決まり、11月から大規模改修工事が進められていた。
リニューアルオープンを記念し、館内では4月1〜26日、甲賀市の布絵作家、宮谷孝子さんの作品40点を集めた特別展を開く。NPOの野瀬信弘事務局長は「将来、旧市街地の八幡堀と安土城が観光船で結ばれたとき、施設を『湖の駅』として利用する構想もある。訪れる人が安土の良さを感じられるような場所にしたい」と意気込んでいる。
西の湖生かした交流拠点リニューアル
朝日新聞
西の湖に面して大きな窓(左上)を設置した「西の湖すてーしょん」。絵屛風(右)も披露された=近江八幡市安土町下豊浦
まちづくりのNPO法人が運営する近江八幡市安土町下豊浦の「西の湖すてーしょん」の改修が終わり、29日、記念式典を開いて約50人が完成を祝った。住民の交流拠点や、西の湖と安土城跡に囲まれた立地を生かして観光客が集う場所としての活用も期待される。
安土町商工会など5団体が昨年4月、NPO法人「ねっとわーく西の湖」(三村善雄理事長)を結成。市から無償貸与された「安土やすらぎホール」を西の湖すてーしょんに改称し、同11月からリニューアル工事を続けてきた。約100畳の大広間に西の湖を見渡せる大きな窓が設置され、外にはカフェを楽しめるスペースが作られた。
三村理事長は「美しい景観とともに観光客を迎えるなどアイデアを実現する場所にしたい」とあいさつ。住民の思い出をもとに古里を描き、完成に3年を要した絵屛風(びょうぶ)も披露された。
リニューアルを記念し、4月1~26日に甲賀市の布絵作家、宮谷孝子さんの約40点を集めた作品展を開催。問い合わせは安土学区まちづくり協議会(0748・46・2346)へ。