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ニゴロブナ放流事業

ヨシ帯への放流、費用対効果高い

=ニゴロブナ放流事業を科学的に検討=

 ふなずしの材料にもなる琵琶湖の固有種、ニゴロブナの漁獲量は、琵琶湖の開発の影響で昭和六十年代から激減したが、効果的な放流で近年は回復傾向にある。その放流技術と費用対効果(費用便益比)を科学的に検討した県職員らによる学術論文がこのほど、日本水産学会論文賞に選ばれた。国内外で水産資源確保の必要性が高まる中、嘉田由紀子知事は研究成果を「国際的にも価値が高い」と話している。

論文をまとめたのは、昨年七月に急逝した藤原公一・前県水産試験場長を中心とするグループで、県職員のほか、県外郭団体の琵琶湖栽培漁業センターの職員、東京海洋大学の教員が参加した。
 内容は、これまで取り組んできたヨシ帯や沖合への放流事業について漁獲調査に基づき、技術効果と費用対効果を検討したもので、日本水産学会の選考では、大規模放流による科学的分析や、今後の水産事業における意義が評価された。
 調査は平成六年六月、体長十六ミリの稚魚に標識をつけて、<1>旧湖北町のヨシ帯<2>同町の砂浜湖岸<3>竹生島近くの水深八十メートルの水域<4>近江八幡市牧町のヨシ帯<5>高島市針江のヨシ帯―の五か所に計五十八万一千匹を放流した。
 また、別の放流では同年十月、大きさの異なる体長八十五ミリ、六十ミリ、四十ミリの稚魚を、北湖の沖合各地へ計九十九万二千七百匹放流した。
 翌年一月~四月、どれだけ生き残って成長しているかみるため、北湖で漁獲されたニゴロブナから再捕率(発見率)を調べると、十六ミリの稚魚は高島市針江のヨシ帯(五万五千平方メートル)の群れが最も高い〇・〇六一%で、ヨシ帯規模が大きいほど高く、沖合や砂浜の〇・〇〇四%と比べて十五倍だった。

一方、沖合へ放流した体長八十五ミリ~四十ミリの稚魚のうち、体長八十五ミリの群れが〇・〇七三%と、ヨシ帯を含めて最も高かった。
 しかし、種苗(稚魚)生産や放流に要した経費で漁獲金額を割った費用対効果をみると、高島市針江のヨシ帯の場合では一二・〇と最も効果的で、体長八十五ミリを北湖沖合へ放流した場合の二・二を大きく上回った。
 これにより論文は、「針江のヨシ帯への六月の種苗放流が最も高い経済効果が認められた。このため、同水域への種苗放流の集中が重要」と結論づけ、この研究成果はニゴロブナの放流事業だけでなく、県のヨシ帯造成事業にも生かされている。
 県水産課は「内水面だけでなく、海洋における水産事業でも参考にもなる」としている。
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by azch | 2013-04-26 23:27 | 西の湖環境保全
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