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沖島の活性化策と暮らし

離島振興法の改正 豊かな自然・島文化を守る

=増える来島客に託す 沖島の活性化策と暮らし=
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湖に浮かぶ国内唯一の有人島・沖島 昨年、国の離島振興法が一部改正され、これまで同法の対象外とされていた沖島が含まれるようになったことから国の離島振興対策基本方針をもとに県で沖島の振興計画が策定され、国への要望が行われる。近江八幡市では県と連携を深め、沖島住民の意向を踏まえた具体的な振興策をとりまとめていくことにしている。
 離島振興法は、昭和二十八年に時限立法として成立したが、法期限を十年間延長することが決定。法の目的を「離島が、四方を海等に囲まれ」の文言に改正されたことから湖に囲まれる沖島も対象に含まれることになった。今後、国の支援の手が差しのべられ、活性化に向けた施策の拡充に期待が寄せられる。
 法の改正は、過疎化が進む沖島にとって朗報ではあるが、現状の暮らしに島民はどのような思いがあるのだうか、島を訪れてみた。

●少子高齢化の深刻化
 沖島が抱えている最大の課題は、人口減少と高齢化だという。現在百二十七所帯、三百人余りが暮らしている。全国の湖の中で唯一人が暮らす島と言えば聞こえはいいが、実際は少子高齢化がどこよりも進んだ過疎化の島とも言える。
 島小学校の全校児童は十一人で、特別制度を利用して島外から通学する児童を除けば地元児童は八人。一年生はいない。今年春の入学予定者は一人となっている。
 高齢化率は四二・五%(平成二十四年十月一日現在)で近江八幡市内の平均二二・六%と比較すると約二倍にもなっている。ただし、元気なお年寄りが多いのが特徴で介護率は低く「お年寄りが元気で暮らせる島」としても知られている。

●難しい漁業振興
 島の生活を支える産業は漁業だが、年々琵琶湖の漁獲高が減少。県内各地の休耕田では、ホンモロコなど湖魚の養殖も始まり、琵琶湖産より高値で取り引きされ、島唯一の産業を圧迫している。
 島の人口減少は、一九六〇年代後半から始まり、暮らしに見切りをつけた島民の離島が進んでいる。若者は高校を卒業したら島に帰ってこない。先代から船や網の漁業資産が継承されているからなんとか島の漁業は成り立っている。新たな就業は難しい。


島とを結ぶ定期航路「通船」(堀切港で)●年々増える来島客
 平成十三年から自治会が自主運行する通船は、島の利便性向上に大きく貢献している。買い物や通院の足として島民の生活を支え、なくてはならない唯一の公共交通になった。運行開始から二年後には夜間便も増便され、島の不便さは大きく改善された。同時に来島する観光客も増えた。
 島には二軒の民宿と湖魚の加工品を売るお土産店がある以外、観光施設はないが、素朴な島の魅力に引かれて年々来島者が増加。現在ではその数年間二万人にものぼると言われている。通船の定期便だけでなく、汽船会社や団体用貸切船の運航も始まっており、平日でも島内で団体客の姿を見ることは珍しくない。

●島民による観光事業
 島の魅力を発信する新しい事業がおこせないものだろうか。島ではその模索が始まっている。
 最も有力なのは観光事業が挙げられているが、島の豊かな自然や島民の暮らしを脅かすものでは困る。既に有るもので島の魅力を磨き上げることが望まれる。
 自治会が昨夏、島民と元島民に行ったアンケート調査では、島の活性化策に観光事業やサービス業の振興を挙げた人が多かった。自治会には観光産業が根付ければ若い世代の人も帰ってくるのではとの期待もある。

●望まれる交通の充実
 島だからこそ残された豊かな自然は大きな宝物。島の価値をさらに高めるには、島の伝承文化にふれる観光事業や島の力で「沖島ブランド」を活かした商品開発が望まれる。年々増え続ける来島者を受け入れるために島民の足となっている通船以外の船便の確保や来島者用駐車場の整備、船便と市街地や他の観光地とを結ぶ利便性の高いバス交通の増便など、一層の交通網の充実が望まれる。
 毎日の暮らしの中では、高齢者の介護サービスや必要な診療が充分に受けられるための船便の増設、医師が常勤する診療所の単独設置が望まれている。車は一台もない沖島。架け橋の話の前にすべき緊急課題がある。
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by azch | 2013-01-07 23:29 | 観光ネットワーク
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